「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」(6/6)

リリウム少女純潔歌劇初参戦でした。
完全ネタバレありです。


面白かった・・・かな。楽しくはなかったけど。それよりも、
うーん・・・・重かった・・・・この重荷をどうしてくれる!(笑)


今回もたくさん死にましたが、一応人間ではないので・・・・


それはさておき、後半は、筋書きがどんでん返しの連続の様になり、
えっ?そうなの?それでどうなるの?と引き込まれました。
シナリオは中身的にはともかく、起伏があってよかったんではないでしょうか。
謎解きミステリーの空気もありましたし。


中でも、バンパイヤが不老だけど不死ではないと言うのが味噌。
不死なのは、たった二人だけなんです!!


そして、その筋書きに沿った、出演者の熱演がこれまたすご過ぎます。
ちょっと絶叫が多すぎたかなと言う気もしますが、
演技が過剰だったとは少しも思いません。
舞台なんてあれくらいでいいくらい。


最後の最後で迫真の演技を見せてくれたりほりほ。
自分は「不死」だと知った時の絶望感、見事に伝わりました。


実は狂気の館の主人であった「逝ってる」くどぅ
血走った目がなんとも言えない恐怖感を醸し出してました!
(まるでテレビ番組の椅子取りゲームの再現のよう・・・)
本当に熱演でした。くどぅなくしてこの舞台はなりたたない。
ボーイッシュを活かして、見事狂気のご主人役をこなしてました。
願わくはあともう少し身長や恰幅があればと思いましたが、
逆に少しひ弱なご主人役もいいのかもしれません。


すごい演技力の田村めいめい!!
歌もすごいが演技もすごい!
この子は本当に凄い!


歌にも芯があって、美しい演技のあやちょ!


お笑いシーン担当?のがみがみ女、だーいし


忘れられた女、小田ちゃん
美声をあちこちで振る舞うも、
最後、急速に老化したした自分を恋人に見せず崖から飛び込む演技は絶品。


スマでは私の一推しのかななん。
男役で魅力的だったなぁ〜。
小田ちゃんとのハモりの歌も良かった!


めぼしいメンバーはこんなところでしょうか。
スマのまろと、ふくちゃんは、あーこういう役ね・・・・と言う感じで損な役回りだったかな。
(ふくちゃんは、もう違う役をやってほしいな)
まーちゃんは最初こそ、KYっぽいお嬢様(気どり)役で、
研修生3人を従者にして目立ってましたが、
めいめいに「イニシアティブ」を取られて以降、その他大勢になってしまいました。
残念・・・・・。(しかし、暗殺者役はカッコよかったかも)


あと、えりぽんどこや!って、つい探してしまいました。
「あっ、そうかいなかったんや・・・・」
客席にいた模様ですが(笑)


ミュージカルと銘打っているだけに歌は多いです。
歌に載せて台詞を言う場面もありましたが、
後半は普通の演劇になってましたかね。
歌の面では、小田ちゃんの存在感が抜群です。
役として歌うのではないんですけどね。
あとはやはりりほりほ、台詞に歌、完璧ですね。
あやちょの歌も清らか。


千秋楽のチケット、売ろうかなと思ってましたが(汗)
やはり、行くことにしよう!

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(筋書き・・・無理やり辻褄合わせたった(笑))


バンパイヤの少年少女が、揺れ動く精神を鎮めるために、
思春期を過ごすためのサナトリウム
集まった少女たちは、相撲を取ったり(かのん)元気いっぱいだった(相撲の場面はなし)。
時々男子部から、くどぅやかななんが忍んで遊びにも来ていた(笑)


しかし、りほりほとあやちょは、最近いなくなった小田ちゃんのことが気がかりだった。
なのに、他の友達はそんな子は知らないと言う。
男子部から遊びに来ていた、かななんも自分がなぜここに来たか思いだせなかったが、
ついに思いだした。恋人だった小田ちゃんを探すためだった。


サナトリウムには、人間との混血のめいめいがいて、いじめられていた。
そんなめいめいに優しく接したのはりほりほだけだった。
りほりほを守り抜くと決心するめいめい。りほりほと親密なあやちょを敵対視するのだった。


そんな中、館を探検に出たかのんやだーいし一派、
秘密の部屋を発見し、血の入った薬と800年前の写真を発見。
薬は自分たちが毎日飲んでいるものだった。
また、写真にはなんと、りほりほとあやちょが映っていたのだ!


種明かしをしよう。
サナトリウム男子部の一人くどぅが実はこの館のご主人であり、
生まれて3000年、永遠の生を授かっている。
彼は自分の血を混ぜた薬を、バンパイヤの少女たちに飲ませ、
永遠の生を与え続けている。
彼女たちと戯れることで自分の不死と言う孤独を紛らわせているのだ。
また、「イニシアティブ」と言う特殊能力(他人を操れる)で少女たちの記憶を随時消すことで、
少女たちには、自分たちは一時的にこのサナトリウムに滞在していると信じ込ませているのだ。
しかし、くどぅはバンパイヤの不死だけは実現できないでいた。
ナイフで刺し殺すと本当に死んでしまって生き返らないのだ。


そんな中、800年近く生きているりほりほとあやちょの記憶がだんだん消えないようになっていた。
二人は自分が800年生きているとは知らない。
しかし、ついこの間くどぅの薬を拒否して脱走した小田ちゃんを二人だけが覚えていたのだ。
くどぅの血を数百年も飲んだことで、くどぅの力に近づいてしまっていたのだ。


一方、めいめいは、りほりほに優しくされたことから、
りほりほをあやちょから守ると決心していた。
まーちゃんとその取り巻きの研修生をイニシアティブによって配下とし、
あやちょ暗殺命令を出す。追うまーちゃん軍団、逃げるあやちょ。
ついに仕留められたあやちょは息を引き取る。


見かねたくどぅが、イニシアティブによって、めいめいとその配下を炎で包み、
灰燼と化してしまった。
くどぅは、自分の正体を少女やかななんに打ち明ける。
しかしそのあと、イニシアティブで再び少女の記憶を消してしまったのだ。


そんなくどぅのやり方に反発したりほりほ、
くどぅを一生孤独にさせ、みじめな生涯?を送らせるために、
ついに少女全員が自殺するようにイニシアティブをとり自分もナイフで胸を刺した。
その結果は・・・・・


少女たちが死に、自分の慰みものが消え去ったくどぅ、
これから全くの孤独の中生きて行かなければならない。
しかし立ち去り間際、泣き笑いながらもつぶやいた
「どうせ時間はたっぷりあるんだ」(← ここ!素晴らしい!!!!)


一方のりほりほ、ふと目が覚めると全員が寝ている
あれは夢だったか、良かった!と周りの友を起こしにかかるが、皆死んでいる。
その時りほりほは悟ったのだ。


自分は不老だけでなく、不死までも獲得してしまったことを・・・・


そんな事実を信じたくないりほりほ、
何度も何度も自らをナイフで刺し、死のうとする
しかし息絶えることは到底できなかった。


絶望のあまり、泣き叫ぶりほりほであった。


(終わり)