2005年 9月25日(日) 娘。武道館(9/25)
武道館と言う空間は、目に見えない魔力を娘。と観客に与えるのだろうか。
この最高の二日間。
席が最悪の場所にあっても、隣が窮屈でも、セットリストがいまいちでも、
そんなあれこれが、ライブが始まったとたん、吹き飛んでしまうのだ。
いや・・・・、今考えてみるに、それは武道館と言う空間のせいではない。
もちろんセンターのサブステージとか、ど派手な仕掛けとか、会場ならではの試みの影響も大きいとは思う。
しかしそれ以上に、明らかに娘。のパフォーマンスの質自体が向上しているのだ。
歌にしてもダンスにしても客席への掛け合いにしても、すべてが洗練され内容が濃くなっている。
たとえば、私は「懐メロが多い」と嘆いていただろう。
それは5期が参加していない曲が、本質的に彼女たちのものではないのだ、と言う潜在意識による。
しかし、メモ青にしても、ラストキッスにしても、恋の始発列車にしても、パパに似ている彼にしても、
もはや彼女たちはそれらを完全に消化しきってしまい、自分たちなりの新しい表現方法で、
見事に客席に訴えかけているのだ。
何も、過去の完成形を求めるべき道理があるはずがない。
彼女たちなりのステージを素直に楽しめば、どんなにか楽しいことか。
そしてこれはあきらめから来る開き直りでは決してない。私の純粋な気持ちだ。
それが今日よく分かった。
恐るべし、モーニング娘。
天にも昇る高揚感と、すべてが終わった後の充実感。
これが味わえるのは、やっぱりハロプロの中でも唯一モーニング娘。だけと言って過言はないと思う。