中澤裕子クリスマスライブツアー2004冬〜私が思うこんなクリスマス〜

裕ちゃんの2年ぶりのライブ、期待にたがわないすばらしさに感動でした。


なんと言っても、当然のことながら歌のすばらしさが第一。


とにかく声に艶と張りがあり、見事な歌声。声の通りもいい。
声量もばっちりだし、テレビ収録で覗かせた不安定さは微塵も感じられない。
こんなすばらしい歌声で、数々の名曲を歌われたら、もうこれ以上のものはない。


もう一つ印象的なのは、ライブの楽曲構成。
MCとの融和、全体の流れ、起承転結をきちんと考えて練り上げられた努力の跡が、
とても感じられる構成でした。
もちろんクリスマスツアーと言うことで、オーソドックスなクリスマスソングあり、
クリスマス風アレンジの持ち歌ありの贅沢な内容。


そして裕ちゃんのライブのもう一つの醍醐味はトーク
今回は、前回のツアーのように、ツアータイトルに「トーク」の文字はありませんでしたが、
もちろん今回もトークパワー全開。多分歌の時間よりも長かったでしょうけど、
ずっと立っているのも全然つらくない楽しさを満喫しました。
久々の公演の嬉しさも手伝ってか、特に東京の夜公演は、会場からの声を
なんでもかんでも拾い過ぎのところがあったので、今後はそこらへんの見極めが
できてくれば完璧かな。


1年にたった4公演でもいいから、毎年のツアーを恒例化してほしいと、
アンケートにも書きました。会場からは、「カウントダウンライブを!」の声もあり、
「それもいいね!」とうれしそうに返していた裕ちゃん。


私は、「でもやっぱり紅白に出てほしい!」と思わず叫びそうになりましたが
(もちろん歌手として。司会じゃないです。司会もいいけど・・・)、
紅白だけがすべてじゃない、と思いとどまりました。
もし叫んでいたら、裕ちゃんどんな反応したかなぁ・・・・・・。

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歌(とそれに関連するMC)について若干の感想を(他のMC内容については別途)。
内容とか感想は、大阪・横浜の4公演がごちゃ混ぜになっています。


「起」に当たる第一ステージ。
クリスマス風アレンジの「二人暮し」と「上海の風」、MCをはさんで「きっとどこかに赤い糸」


で緩やかに発進。まずはしっとりと聞かせる。クリスマス風アレンジは大阪の昼公演こそ、
多少の違和感を感じましたが、夜以降はその味わい深さを堪能する。


続いて、お客さんの体をほぐし暖める序盤の山として、


「悔し涙 ぽろり」、「GET ALONG WITH YOU」


後者はもう毎度のことながら、裕ちゃんの伸びやかな高音の響きが本当にさわやか。
最後の熱唱はいつ聞いても気持ちよくて、本当に大好きなパート。


2回目のMCに続いて、第二ステージ(承)が始まる。


今回の見せ場の一つと言える大人のステージの始まりだ。
衣装がすごい。黒のタイトミニ。これは「本当に」ミニ。


「前回の『紳士はミニがお好き』のときより短いのよ」と恥ずかしそうに語る裕ちゃんに、また萌え〜。


「クラクション」、「元気のない日の子守歌」、「ふるさと」、でじっくりと聞かせる。


さてここで、「最近、新しい分野の曲を聴き始めた」と語って歌い始めるのが、「クラクション」。


「あれ、持ち歌じゃない」、と思わせるのもつかの間、
曲の間奏部分に、ボサノバ(の名曲らしいです)の外国語の歌が絶妙に交えられる。
ゆったりとした時間の流れに身を任せて、裕ちゃんの美声に聞きほれる。


「元気のない日の子守唄」もライブならではの印象深い曲だ。本当に癒される。


特に、指先のしなやかな振り付けが、歌に花を添えて、一段と魅力が増す。
裕ちゃん曰く、「自分自身もこの曲で癒されている。だから私が歌うことで、
聞いてくれるみんなにも、私が歌うことで元気付けてあげたい」という趣旨のコメント。


そして、「伝わりましたか」と来たもんだ。
曲のアレンジも随所に異なるバージョンが使われていると、MCできちんと述べていた。
「分かりましたか」と来たもんだ。


いやはや、一曲一曲にこめる裕ちゃんの歌心に脱帽だ。たいしたもんだ。
ファンは心して臨まなければいけない。


以上の3曲が終わって、MC。
MCは4回の公演とも、上手〜く出身の福知山の話に持っていく。
そして「私がすごしたクリスマス、何にも思い出がなかったかといえば、そんなわけでもない」
それでは私の過ごしたクリスマスを振り返ってみましょう、とスクリーンが下りてくる。


てっきり昔の写真を見せながら正直に思い出話を展開するのかと思いきや、
なんと、最近自身がはまっているセルフポートレートをふんだんに用いた、
いわば、創作自叙伝。これが、まぁすごい。
4公演で用いられた3種類のお話は、まじ「エロ話」満開〜。
多彩な表情の写真と巧みな話術で客を引き込む。
観客も途中から作り話と理解して、裕ちゃんの表情を楽しみ、時には大爆笑する。
特に怒った顔の写真とか、よく『たむろ』していた自動販売機のくだりとかの部分で・・・・(笑)


そんな悲しいクリスマスの思い出を(?)ひとしきり語った後、
「さぁ、そんな気分を拭い去ってしまおう!」と言わんばかりに、
真っ赤なお姫様のロングドレスを身にまとった裕ちゃんが再登場!


ふわっと傘のように開いたスカート、腰には大きなリボン、右の耳には大きな花の耳飾り(^^
本当にカワイイッ!


まず「サンタが街にやってきた」、「LAST CHRISTMAS
おなじみのナンバーを裕ちゃんの歌声で聞けるのもやはりライブならでは。
クリスマスだったんだなぁ〜と実感してみたり・・・・・(^^


そしてMC。
ここではとにかく、物販の宣伝の嵐!結構長かったよ。でも、ユーモアたっぷりに話すので、
もうそれは宣伝というより、ネタ披露みたいな感じになっているので、とても楽しく聞ける。
それと、ライブDVD用に自らビデオカメラを持って自分と会場を写しまくる。
もう本当に楽しそう。10代と思えそうなキャピキャピ具合満開。
私も必死で画面に入ろうと努力する。そんなこんなで、3曲目のクリスマスソングに突入。


オーソドックスな「White Christmas」


これがねぇ、裕ちゃんの繊細な声質に見事に合っていて絶品の出来映えでした。
大阪昼では若干の昔の微妙な音程が出ましたけど、残りの3公演は完璧!
本当に心に残る名演でしたね。


以上、MC〜スライド〜クリスマスソングとすべてが一体となった流れの中にある。
「転」のステージだ。


そして第4ステージ(結)へ突入。
まとっていたお姫様ドレスを脱ぎ去って、赤のベスト&ショートパンツ&黒のブーツ&生脚(^^
一言、かっこいいゼ!ハロプロ。を感じることのできるステージ!


ここはとにかく客を乗りに乗らせる「心機一転」、「東京美人」。
「心機一転」もなかなかライブ向きの佳曲。
そしてこれが最後というMCの後、「DO MY BEST」でまずは締めくくり。


歌う前に、お決まりの


「これで最後です」(裕子)
「えぇぇぇぇぇぇえ!」(会場)
「その『ええぇぇぇぇ!』が好きやねん」(裕子)


大阪会場(または東京の昼)でのこの一言が、
東京での、「ええぇぇぇぇぇぇ!」の声をますます大きくする。


そうしたら裕ちゃん、


「分かってるやん(^^」(裕子)


もうこの辺は阿吽の呼吸というやつですね。


「DO MY BEST」で燃え尽き、そしてアンコール。
「裕子、裕子」の呼び声がなぜかいつもだんだんテンポが速くなっていってしまって、
もうこれ以上無理だよ〜と思うころに、いつも裕子姫再登場。


今度は白の模様をあしらった紫色のとても上品なワンピース。
流れてくるBGMは、そう!名曲「長良川の晴れ」


待ってました!大統領!


もうね、何にもいうことないです。一言、「すばらしい」


美しい裕子姫をじっくりと見たいと思いつつも、
ついつい目を閉じて、歌声に浸りきる瞬間が何度も何度もありました。
心に響く名曲を、完璧な歌唱と熱い歌心に乗せて私たちに伝えてくれる、
今回のライブは、いろんな山場があるのですが、
すべてを通していえば、そのクライマックスは、やはりこの曲だと思います。


ソウルでの披露では、長い間奏部分に会場からの反応があまりなく、
時間を持て余し気味に見えた裕ちゃん。
しかし、大阪、横浜は違う。間奏部分で沸き起こる拍手と「裕子!」の掛け声の多さ!
すべての観客が、彼女の歌声にしびれ、浸りきっているのが、
裕ちゃん自身も如実に感じることができたであろう。
それは裕ちゃんの幸せでもあり、私たち自身の幸せでもある。


最後のMC。この辺になると記憶が飛んでいるのですが、とにかく、久しぶりの
ライブで本当に幸せだったとの心からの感想を述べていました。
感謝と喜びをからだ全体で表して、ステージの端から端まで走り抜けたりしたのは、
このときだったかなぁ・・・・・・。記憶はあいまい。


そんな裕ちゃん、恒例の(^^)涙目になりつつ、ラストの曲、「強がり」を歌う。
ラストにしては実は曲的には弱いかなという感想はありますが、この日のライブの
余韻をじっくりと浸り、思い返すには格好のミディアムナンバーでした。


(東京夜公演では、ダブルアンコールで「DO MY BEST」!)


そんなこんなで、大変オーソドックスな選曲に、とにかくたくさん歌えばいいと
言うのではなく、MCやテーマに沿った全体構成を考えたうえでの選曲が、
一つ一つの歌をより密度の濃いものに仕上げていったと言う点で、
とてもすばらしいライブだったと改めて感じます。


そしてそれを可能にするのは、当たり前ですけど、裕ちゃんの歌自体の
すばらしさ。それは言うまでもありません。


セットリストについては、掲示板 「純情ひとすじに…」の、
ゑゐるさんのカキコを参照させていただきました。
この板で、さらに詳細なレポがあがってくることでしょう。