再び「デュオU&U」

何はともあれ、多彩な表情を見せる二人の歌声がすばらしい。


ある時はダイヤモンドダストのごとくピュアな輝きを見せ、ある時は熱帯のスコールのように 情熱的に、またある時は梅雨のように情緒的な面を見せる二人の歌の世界。 歌唱力は言うまでもなくぴか一。あえてハロプロNo.1と言い切ってしまおう! 似ているようで似ていない二人の歌声が奏でるハーモニーが、昭和の名曲という 格好のお膳立てを与えられ、その輝きはまばゆいばかりである・・・・・・・・・。


なんて言う、CD評じみたコメントはさておき、本当に楽しくて奥が深いアルバムです。 知っている曲はもちろん、自分の知らない歌はまさに二人のオリジナルを聞いているようで 本当に得した気分。オリジナルアルバムに加えて、カバーアルバム第二弾も是非ほしい気分。 前にも述べましたが、微妙にニュアンスの異なる個性の異なる二人の歌声が絶妙な アレンジワークでミックスされているのがたまりません。素材が昭和の名曲ということで、 それだけでもすばらしいのに、その名曲をしっかりと自分たちのものにして歌い上げる 実力!この実力があるからこそ、このアルバムがこんなにもすばらしいものに仕上がっているんだ ということを決して忘れてはならないのです。


さて、二人の歌声、あいぼんは、何を歌ってもどこまで行っても「私はあいぼん」を主張している。 情感たっぷり、余韻たっぷりのその歌声は毎度毎度聞く者の胸を締めつけます。


一方、百面相のようにその素顔を変えまくるののたんの歌声がまたすばらしい。 あいぼんのすばらしさは今まで十二分に理解できていたつもりですけど、やはり今回は、 ののたんの真の実力をこれでもかこれでもかと見せつけられたのが、たまらなくうれしい。


私は、のののビブラートを抑えたストレートな、まるで唱歌の歌手のような歌い方が本当に 大好きで、今回はその持ち味が存分に発揮されていると思います。ぴんと張った絹糸のような、 滑らかさと芯の強さを持ちつつ、一方でひょんな力で一瞬にして切れてしまいそうな繊細さを 併せ持つその美しい歌声。ある時は力強く、ある時はか弱く、歌の心をしっかりとつかんで 離さない彼女の歌心に脱帽。


では主な楽曲別に素人なりの感想を・・・・・・・。


【サウスポー】
原曲の音程をそのままにしていると聞いていますので、多分二人にとってはこの 曲は音程が自分たちの領域より若干低目なんでしょう。でも、その低音もしっかりと 芯を持って歌える才能!今までには見たこともないような「強さ」を表していてとても すばらしい。


【渚の「・・・・・・」】
前述ののののストレート歌唱が思う存分に味わえる佳曲。
ののが主に高音のハモ、あいぼんが低音のハモを担当。 ののの高音パートのかわいらしい歌い方、
そして、あいぼんの情緒たっぷりのハモと追っかけがすごく深い味わい。


【白い色は恋人の色】
もう言葉がありません。
いつもCDはながらで聞いているのに、この曲を初めて聞いたとき、二人が歌い始めたとたん、 私は全く動けなくなりました。キーボードを打つ手が止まり、頭が自然に垂れ、体がいつのまにか 固まってしまっていた。神経を歌声に集中し、二人の感情の発露を一粒たりとも逃すまい、 二人の歌声から発する心を一切合財受け止めよう、そんな気持ちに 自然と陥り、耳をそばだてている自分がそこにいたのです。まさに、驚愕の一言に尽きる、この歌は・・・・・・・。
作る側のこだわりも徹底されている。原曲の歌い手の舌足らずの癖までしっかりカバー。 原曲を十二分に聴いて知っている人も絶賛するしかない、あいぼんの情感たっぷりのメイン、そしてののの低音ハモリとバックコーラスの美しさ!!
すご過ぎます!!


【待つわ】
これはまさに「ハモリ」が商品ですね。
主としてののがメイン、あいぼんがハモリ担当。
時々ハモリを入れ替わる二通りの組合せの妙が味わえる一品。
あいぼんが割合、自分の癖を抑え気味に、かわいらしく、そしてやさしく、まろやかに歌っています。


淋しい熱帯魚
ライブではぜひとも見たい一品。どんな振り付けとどんな衣装で出てくるのかがまず楽しみ。
Winkの振り付けは覚えているようで、忘れてしまっているので、どこかにVTR落ちてないかなぁ・・・・・。
この曲では打って変わって歌い方はカッコ良さが満開です。ずんずんと前へ突き進むリズム感が最高!!
このアルバムでは珍しい一人一人のソロが結構あるので、ここも聞き所。
裏声も美しい。


【好きよキャプテン】
あまりにも爽やかで澄み切った二人の歌声がまぶしい。
純情・純粋という言葉がすぐに出てくるようなその歌い方は、高音の伸びやかさと、 柔らかさとやさしさあふれるメインパートの対比がとても鮮烈で心憎い。そしてこの曲も珍しくソロパートが長くて 嬉しい。あいぼんの包み込むような暖かさがお母さんのよう・・・・・・。
歌の調子はまさにアイドル。しかしアイドルソングであるようで、随所随所にこれでもかと 言うくらいに顔を出す、正真正銘歌謡曲チックなフレーズを、それはそれで本当に歌謡曲らしく 歌い分ける二人がすばらしい。 そして、とにかくいい曲だ!まるで演歌をポップスのオブラートで包んだような曲。


【センチ・メタル・ボーイ】
「ツーツーツー」部分の声の伸びやかさと言ったら・・・・・・。
そして、随所随所に散りばめられた裏声が本当にきれい・・・・・・。
これもいい曲だ・・・・・・。


【お誂え向きのDestiny】
全体的にユニゾンが中心で、二人で一人の歌手となったようなまた別の味わい。
しかし要所要所で出し惜しみされるハモリがかえって一層魅力を増すそのマジック。


【Give Me Up】
サビの「Give Me Up」の部分の突き抜け感が心地良い。
そして、シャウト部分も快感。
これもライブで見てみたいな〜。



ライブは工房とジョイント。全1時間半として、ゲームとトークで30分。歌が最悪半々として各30分。 MAX8曲位か・・・・・・。


確定は、
ドラえもんのテーマ
白い色は恋人の色
待つわ
恋のバカンス


予想されるのは
淋しい熱帯魚
サウスポー


私の希望は
好きよキャプテン
センチ・メタル・ボーイ
渚の「・・・・・・・」
悲しき16才
お誂え向きのDestiny
Give Me Up