「W」デビューシングル「恋のバカンス」

早速聞き惚れております、Wのデビューシングル。


前にも言ったとおり、テレビのライブはその華やかさと二人の楽しさが画面いっぱいに広がっていて、私たちもそれに惑わされていたところがあったようです。「絵」を抜いたときにより引き立つ二人の「唄」の世界、すばらしいじゃありませんか!


正統派の歌手が、正統派の古典歌謡を、ギミックなしで真っ向勝負で歌うと、当たり前だけどすばらしい完成品が出来上がる、当たり前のことを当たり前に証明して見せたことのすごさにまさに感銘。


そして感じるのは似ているようで似ていない、双子のようで双子でない、辻ちゃん加護ちゃんのボーカルの絶妙なミックス。ウェットVSドライ、フェイクVSストレート、基本的には似ているんだけれど、でも微妙に異なっている二人のボーカルが見事なまでにブレンドされた極上の一品となっています。


辻ちゃん加護ちゃんが高音と低音のハモリをどちらかが一手に引き受けるではなく、それぞれが持ち場に応じて担当している、このコンビの最大のアピールポイントと言っていいハーモニーは言うまででもなく、ユニゾン部もじっくりと聞き込むと二人のボーカルの相乗効果がたまりません。


カップリングに目を移すと、私的にまず心引かれたのは、3曲目の「悲しき16才」。これはあいぼんがメインを張って、ののが「ヤヤヤッ」と言ったバックコーラスを主に担当している(と思う)のですけど、これがまたすばらしい掛け合い!これ聞いたときね、ちょっと鳥肌が立ちましたね。いったいこの二人はどこまでやってくれるんだろう、その可能性の天井はどこまで行けば到達できるのだろうって・・・・・・。日本中の万人に一切の先入観なしで聞いてほしい、そんな渇望に胸をかきむしられる今の私です。


思い起こせば、2000年春のオーディション。多くの候補者の中で一番若年にもかかわらず、秀でた歌唱力を私たちに超然と披露したこの二人。小学校を卒業したばかりの「子供」の加入に抱いた拒否感を一旦横に置けば、この二人の歌唱力には何の異論もありませんでした。そんな二人の実力と才能がようやく花開いた、いや、開花させる機会を与えられたWのデビュー、私たちも心して向かい合って行こうではありませんか!


さぁ、卒業後の第二のデビューに向けての助走は無事終えた。来るべき日に向けて栄光を勝ち取れっ!のの!あいぼん